毎日の洗濯を楽にする道具
バスタオル、バスマット、枕カバーなどなど、幅をとる 洗濯物を干すために、他の洗濯物をあっちへ詰めこっちへ詰め。これでいけると踏んでいざ干したら入りきらず、また微妙に詰めなおす…。村上春樹は「小さいけれど確実な幸福」を略して「小確幸」と名づけていましたが、家事をしているとこんな「小さいけれど確実なストレス」によく遭遇します。けれど、1年ほど前にバスタオルハンガーを取り入れて以来、普段の洗濯でスペースが足りずに困ることがほとんどなくなり、洗濯シーンにおけるストレスが激減しました。
バスタオルハンガーはその名の通り、一般的なサイズのバスタオルがシワなくピンと干せる幅の広いハンガー。メリットがわかりやすいシンプルなアイテムですが、初めて使ったときはバスタオルがこの向きで干せるようになると、こんなにも広々と物干しスペースが使えるようになるのか!と驚きに近いレベルで感心しました。
天気が怪しくなってきて、乾ききってないときに外干しから室内干しに切り替えるのも楽ちん。洗濯バサミをとって物干しから外して…という手順なしでさっさっと手に取れ、部屋干しスペースに手早く移動することができます。ハンガーが引っかかればOKなので乾燥する冬場は部屋の加湿も兼ねてそのまま鴨居にかけてしまうことも。
また、使ってみてしみじみ感じるのはつくりのよさです。しっかりとしたステンレス製で普通のハンガーよりも太め。継ぎ目の部分もなめらかで、手触りはすべすべ。はじめはバスタオル専用、というつもりでしたがマット類から繊細なストールまで安心して干せるので、後から1本買い足しました。
寒い季節、外干しではなかなか乾かないバスマットも、ストーブや除湿機をつけた部屋に干しておけば夜にはカラッとしています。おかげで洗い替えに置いてあるバスマットの出番はほぼ消滅。
ちょっと引っ掛けたらほつれてしまうシルクのストールも、紫外線の当たらない室内にピンチなしで干せるようになりました。去年の夏には、ハンガー跡をつけたくないドロップショルダーやホールガーメントのトップスを折るようにかけて干す、という技も加わり、買い足した1本も日々フル活用しています。
バスタオルが省スペースで干せるようになった、というのは本当にささやかな暮らしの変化ではあるものの、毎日の洗濯が少し楽になるというのは私としてはなかなか価値のあることでした。工夫して新たな使い方を見つけるのも楽しいし、洗濯物がゆったり並ぶ様子を「いいもの買ったなぁ」と眺める時間は「小確幸」といっていいのかも? なんて思っています。
編集担当 辻村