日本各地から五十を越える作り手たちが集う中川政七商店主催の合同展示会「大日本市」。 その運営を担うメンバーは、日々、全国の作り手と交流し、年間何百という品物に出会う、いわば「いいもの」の目利き集団。 この連載では、そんな彼らが「これは」と惚れ込んだ逸品をご紹介。実際に使ってみての偏愛を語ります。
2020-11-18
漆器だけど食洗機もOK。気兼ねなく使える我が家の「一軍」食器です。漆琳堂の「RIN&CO.」シリーズ
ブランド:RIN&CO.
長年この地域でモノづくりを続けてきた企業として、地元や北陸の職人とともにこの地ならではの技術を生かした魅力的な商品づくりを行ない、日本全国へお届けします。家で日用使いする漆器といえば汁椀くらいだったのが、このRIN&CO. (リンアンドコー) に出会って、漆器の印象も使い方も、大きく変わりました。
食洗機もOK、軽くて丈夫な「越前硬漆」
まず驚いたのが洗いやすさです。僕は家では食器洗い担当なので、食器のベタつきは見逃せません。いつもRIN&CO.のお椀を汁碗や飯碗にも使うのですが、ご飯を食べた後もベタベタが残らず、さらっとストレスなく洗い落とせます。いつも使っている青いお椀
ベタつかない理由は使われている「漆」と、その塗り方に秘密があります。作り手の漆琳堂さんが産学官の連携で開発された「越前硬漆(えちぜんかたうるし)」という漆の硬い膜は丈夫で、なんと食洗機にもかけられます。表面は刷毛の跡を均一に残す「刷毛目技法」という高度な塗り方で、刷毛目の凹凸が傷やベタつきを防いでくれます。
漆器というと他の器とぶつからないように分けて洗うイメージがあると思いますが、いつもあまり気にせずに洗っています。軽くて頑丈なので子どもでも扱いやすく、家族で使えるのも嬉しいところです。
北陸をイメージした色とプレーンな形は、和食にも洋食にも
やさしい色合いは北陸をイメージしたもので、これが和洋中を選ばず使いやすいです。お椀には果物を入れたりスープを入れたり、これからの鍋のシーズンにはとんすい代わりにも活躍します。ちょっとしたおやつを入れるのにも便利です
この間、会社のメンバーでRIN&CO.のうつわの使い心地を体験するご飯会を開いた時には、深ボウルに卵サンドをのせたり、丸形のトレーに白和えを盛り付けたり、本当にいろいろな料理を合わせましたが、どれもサマになりました。
もうひとつ、我が家でお椀と共に一軍なのが平皿です。
僕はおつまみを載せるのによく使っています。近所の串カツやさんでテイクアウトしてきたカツを乗せたり、釣りが好きなので、この間は釣ったアジのなめろうを作ってこの平皿によそりました。
同じサイズ感のお皿はいろいろありますが、ちょっと角が立っているこの形は意外となく、汁っぽいものも気軽に盛り付けられて重宝しています。
お椀も平皿も使ってもうすぐ1年ですが、今のところ気になるシミや傷もありません。スタッキングした時の色の重なりもきれいなので、次はこの色、と揃えたくなってしまいます。これからも気軽に使える我が家の「一軍」食器として活躍してくれそうです。
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