日本各地から五十を越える作り手たちが集う中川政七商店主催の合同展示会「大日本市」。 その運営を担うメンバーは、日々、全国の作り手と交流し、年間何百という品物に出会う、いわば「いいもの」の目利き集団。 この連載では、そんな彼らが「これは」と惚れ込んだ逸品をご紹介。実際に使ってみての偏愛を語ります。
2020-11-25
丈夫で横置きの使い道も楽しい、一生もののスツールです。THE STACKINGSTOOL
ブランド:THE
わたしたちが暮らす世の中が環境・経済・文化といった側面で最適である為に、日用品からウェアに至るまで、ありとあらゆるジャンルのメーカーと共に、これからのスタンダードはどうあるべきか研究開発しています。部屋にものがたくさんあると落ち着かない性分です。今住んでいるマンションでも、各部屋に椅子を置いておくと場所が狭くなるので、ダイニングは子どもの椅子だけ。自分用の椅子は寝室に置いて、必要な時にだけ行ったり来たりさせていました。
ただ元々使っていた椅子は、高い所のものをとる踏み台にするにはやや頼りないつくり。丈夫で、気軽に移動できる椅子がないかなと探していたところに、THEのSTACKIGSTOOLに出会いました。
企画したのは「未来の定番品をつくる」プロダクトブランドのTHE。アイテム名の通り、スタッキングもできる
作っているのは日本を代表する家具メーカーの飛騨産業さん。他に真似できない高度な職人技で作られる木工家具が人気です。
このスツールは木板の継手を交互に出して接合する「あられ組」という方法で、釘を一切使わず堅牢に作られています。踏み台としての安定感も抜群で、縦置きでも横置きでも、重さ160kgまで耐えられます。
かといってスツール自体は重くなく、使いたい時にサッと持ち運びができます。
逆さにしても持ち運びやすいよう、中板だけは角を丸くして、手に馴染みやすくなっている
機能に徹底していながら佇まいにも品があって、和室、洋室、どちらにも置きやすいです。
何より嬉しいのが横置きしたときの使い道。椅子はもちろん、ちょっとした机がわりにもなります。中板があるので内側を収納や本棚のように使うこともできるんです。
自分の部屋に趣味の釣り道具をいじったりする机も欲しかったので、このスツールさえあれば一脚二役。どんな空間にも馴染んで活躍してくれるので、例えばこの先住まいを変える機会があっても、こいつだけは手離さないぞ、と思えるスツールです。
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