使いやすさの追求から生まれた「花」のデザインが好きです。箸蔵まつかん の「hanataba」

日本各地から五十を越える作り手たちが集う中川政七商店主催の合同展示会「大日本市」。 その運営を担うメンバーは、日々、全国の作り手と交流し、年間何百という品物に出会う、いわば「いいもの」の目利き集団。 この連載では、そんな彼らが「これは」と惚れ込んだ逸品をご紹介。実際に使ってみての偏愛を語ります。

語り手:松山 千恵

中川政七商店主催の展示会「大日本市」の実行委員。 8年間の直営店長を経て、全国の観光地で提携する土産店「仲間見世」 のアドバイザーを務める。 たくさんのモノに触れ合うなかで、それぞれの良さを発見し、自分らしい物と量を整えていく暮らしが好きです。

ブランド:箸蔵まつかん  
推しの逸品:hanataba

「箸蔵」の言葉通り、まつかんは箸が詰まった蔵。日本の食文化と箸、人と箸との関わりを大切に日々日々の暮らしのなかで、人が快適に過ごせるために箸がどう役立つのかを考え箸づくりに取り組んでいます。

シンプルな中に少しかわいらしさのあるものが好きですが、お箸でそうしたものを見つけるのはなかなか難儀です。ファンシーに寄りすぎていたり、渋すぎたりちょっと派手だったり。ほど良いものを見つけられずにいた中で出逢ったのが「hanataba」でした。



お箸のデザインというとほとんどが色や模様での表現ですが、hanatabaは形そのものがお花のようになっています。本体はシンプルな白木で、天の部分だけワンポイントで色がついているので、さりげないアクセントを楽しみながら日用使いできるのが気に入りました。  



お花の形状は見た目の良さだけでなく、元々は持った時の滑りやすさを解消するために生み出されたものだそう。ヒダの部分がグリップになって滑らず、とても持ちやすいです。余計な力がいらない分、軽い持ち心地で箸さばきも楽にできます。



何膳も集まると花束のように見えることからついた「hanataba」のネーミングも素敵です。一膳でも食卓がやわらかく華やぐので、花を一輪贈る感覚で、プレゼントにも良いですね。


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