日本各地から五十を越える作り手たちが集う中川政七商店主催の合同展示会「大日本市」。 その運営を担うメンバーは、日々、全国の作り手と交流し、年間何百という品物に出会う、いわば「いいもの」の目利き集団。 この連載では、そんな彼らが「これは」と惚れ込んだ逸品をご紹介。実際に使ってみての偏愛を語ります。
2020-10-15
猫のすみか兼、私のサイドテーブル代わりです。ツルヤ商店のnejiro
ブランド:ツルヤ商店
自然との共生が叫ばれている昨今、天然素材「籐」を用い、時代の声に耳を傾けながら、これからも「確かなもの」を贈り続けていきます。2匹の猫がいるわが家。nejiroの上段・下段それぞれでゴロゴロする猫を、交互に撫でながらくつろぐ…という思惑でいましたが、予想外の展開になりました。
新しいものに慣れるまでは多少時間がかかるので(猫あるあるだと思いますが、全く馴染まないこともよくあります)、私が何気なく本や飲み物をnejiroの上においてリビングで使っていると、1匹が下の段に入ってきます。
nejiroは上下バラバラにも使えますが、わが家の場合は2匹とも、上下セットで上が塞がっている状態が好みなよう。入り口が狭く中が広い作りが落ち着くらしく、気が向けば爪でバリバリできる、ラタン (藤) の素材も気に入った様子です。元々使っていたFabricoのチェアパッドがまさかのぴったりサイズだったので、中に敷いて使ったことも、功を奏しました。
手掛けるのは山形の籐工芸の老舗、明治40年創業のツルヤ商店
きれいに中におさまったFabricoのチェアパッド
私が本を読みながら片手で中にいる子を撫でたりしていると、ふいと気まぐれに出てゆき、今度はもう1匹が入ってきて、また撫でられる。こんなふうに交互に出たり入ったりしては撫でられる、を繰り返しているうち、すっかりnejiroが私の読書時間のサイドテーブルになっていきました。
実際、上段はコーヒーやお酒のグラスを置くのにもちょうどいいサイズ感で、ラタンの素材感は猫の家感が出過ぎず、リビングによく馴染みます。
思惑は外れましたが、インテリアとして使えて猫たちも私もくつろげるという、なかなか楽しい使い方に落ち着きました。
もう一つ発見したのは、2匹とも私がnejiroのそばにいるときにだけ中に入るということ。どうやら猫たちにとっては私に撫でられるのとセットでnejiroのようです。 (笑)
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