私の特別な場所をつくる化粧箱

リビングやダイニング、お気に入りの場所が身だしなみの場所にもなる現代の暮らし。いろいろな場所で使いやすい化粧箱をつくりました。毎日のことだからこそ、自分らしく過ごせる場所でお気に入りの道具と一緒に、リラックスした時間を過ごす。そんな暮らしに寄り添う化粧箱です。

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自分に合った鏡の角度

例えば、リビングのソファーとテーブルで化粧をする人と、ダイニングテーブルで化粧をする人では、鏡を見る角度が違うのです。鏡の角度が一定だと、それに合わせて姿勢や頭の角度を調整して、なんだかしっくりしないけど使い続けているということはないですか。そんな毎日の「しっくりこない」を解消するために、リビング・ダイニング・床（カーペットなど）に座ったことを想定して、鏡を３つの角度に設置できるようにしました。
細かい道具は整理しやすく取り出しやすく

メイクブラシなどを立てておける小箱には、2パターンの仕切りが出来るように切り込みを入れています。使う時は、小箱ごと外に出して使えばスムーズです。パレット系の平たいものや、アクセサリーは、引き出しに入れると見えやすく、底の方に埋もれてしまうなんてこともありません。
嬉しい鏡前の小さなスペース

コットンや綿棒、メイク道具など、化粧をしながらちょっと置いておきたい時に、便利なスペース。鏡の前に小さいけれど、これがあると助かると思える場所。仕切りや切込み、段差ができないように鏡の置き方を考えて、さっと物を置けるようにフラットにデザインしています。
鏡が汚れない嬉しい余白

鏡は大きい方がよく見えますが、スライド式の蓋ぎりぎりのサイズには敢えてしませんでした。鏡は手で持つことが多いので、指紋や化粧品が付いてしまって、気がつくと汚れていることが多いもの。余白をつくることで、蓋をスライドさせる時、手鏡のように使う時、鏡に指が触れないようなサイズにしています。また、スライドさせるための持ち手は、しっかり握れるので手鏡としても、滑りにくく持ちやすくなっています。
暮らしに馴染む佇まい

スライド式の蓋の裏に鏡が付いているので、ひっくり返して閉じてしまうと、化粧箱かわからないシンプルなデザインに仕上げました。本棚やキャビネットに置いても、主張しすぎずインテリアに馴染む佇まいは、毎日の暮らしの邪魔をしません。

天然木と暮らす: 越前漆器の産地、福井県鯖江市。その地で永く漆器の木地作りをしてきた「ヤマト工芸」。
化粧箱に使用している天然木（ブナ）は、大きな木から1枚1枚、職人が木の状態を見ながら丁寧に切り出し、削り出したもの。小さな板になても、天然木は気温・湿度によって吸湿と放湿を繰り返しています。
この作用に伴う木の収縮・膨張によって起きるのが反りです。製品をつくる前の段階でじっくり木を乾燥させ、反りや狂いが出ないよう細心の注意を払っておりますが、過度の乾燥や加湿等、使用状況によって反りや狂いにより、背面板上下の継ぎ目に隙間が生じる可能性があります。乾燥による木の反りで隙間が出てきた場合は、湿度の高い場所に一時的に置いていただくことで改善する場合がございます。ただし、必ずしも元の状態に戻るとは限りません。
日本の四季の変化と現代の暮らしの中では、人工的な材料に比べて少し手がかかることもありますが、だからこそ天然木と暮らしているのだなということを、あらためて気付かされたり。
やさしい木肌や風合いと一緒に長く暮らしていただくために、時々気にかけて見てもらえると嬉しいです。

取り扱いのご注意: ● 天然木を使用しているため、節や木目・色に個体差がありますが、素材のもつ特性としてご了承ください。
● 天然素材ですので、時間の経過とともに木の色合いや香りは変わります。
● 火の近くや直射日光の当たる場所・水分の多い場所でのご使用、直接冷暖房を当てることはお避け下さい。
● 高温多湿でのご使用は避けていただき風通しの良い場所で保管、ご使用下さい。