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Jacquard WorksJacquard Works
Jacquard Works

ジャカード・ワークスJacquard Works桐生のジャカード織から
生まれる美しく
独創的な布小物

1300余年の歴史を誇る繊維産地・群馬県桐生において、ジャカード織物の機屋(はたや)であるSUSAIが立ち上げたファクトリーブランド。織物の設計から紋紙やデータの作成、染め、整経、織り、加工など多くの専門職人の技術をかけ合わせ、複合的に作られるテキスタイルを用いたバッグやポーチは、繊細にして大胆。多種多彩な模様、立体感や手触り感のある風合いが魅力です。

STORY

1本1本の糸が織りなす、無限の可能性

あるときは空気を含んだようにポコポコとした凹凸をもち、またあるときはふわふわとしたフリンジが華やかに生地を飾る。これが1枚の生地なの?と思わずにはいられないほど、多彩な表情をもつジャカード織物で、遊び心あふれる仕立てや組み合わせにより、軽やかで華やかな布小物を作り出す「Jacquard Works」。創業118年の歴史を誇る群馬県桐生の機屋「SUSAI(須裁株式会社)」が2022年に経ち上げたファクトリーブランドです。

1本1本の糸が織りなす、無限の可能性

1300余年の歴史を誇る繊維の産地・桐生

群馬県桐生市は、奈良時代より続く繊維の産地。今は昔、京都から桐生にお嫁にやって来た白瀧という名の姫君が養蚕や製糸、機織の技術を伝えたことが起源とされ、名峰・赤城山麓で良質な絹糸がとれたこともあり発展。江戸時代には“西の西陣、東の桐生”と称されるほどの産地として名を馳せます。

織物の神様白瀧姫が祀られる白瀧神社の御札が工房に飾られていました。
織物の神様“白瀧姫”が祀られる白瀧神社の御札が工房に飾られていました。
SUSAIの工房は桐生の機屋ならではの伝統的なのこぎり屋根。1日を通して明るい北方向の光を取り入れるよう設計されている。
SUSAIの工房は桐生の機屋ならではの伝統的な“のこぎり屋根”。1日を通して明るい北方向の光を取り入れるよう設計されている。

桐生の地でSUSAI(須裁株式会社/創業時は須裁織物工業)が創業したのは1906年のこと。シルクを使った和装用生地や輸出向けのドレス生地などを数多く手がけ、近年では国内外のアパレルブランドに向けたジャカード織生地を中心に製作。そのなかでジャカード織物の面白さをもっと広く伝えたいとの思いからJacquard Worksを立ち上げることになったのです。

ジャカード織機が描き出す“面白み”

さて、そもそもジャカード織物とは、1801年にフランスの発明家、ジョセフ・マリー・ジャカール(英語読み:ジャカード)氏が開発したジャカード織機を使って織られた織物のことを指します。「ジャカード織機は、織物のデータを取り込むジャカード機と実際に糸を織る織機、その2つをつなぐ架物という3つの機械で構成されています」。そう話すのはSUSAIの3代目取締役社長の須永康弘さんです。

3代目取締役社長の須永康弘さん。ジャカード織の全体構想を練り上げる、自称マテリアルコンダクター。
3代目取締役社長の須永康弘さん。ジャカード織の全体構想を練り上げる、自称マテリアルコンダクター。
天井へと伸びる色のついた紐部分が架物で、架物の下に位置するのが織機。ジャカード機は架物の上に組み込まれている。
天井へと伸びる色のついた紐部分が架物で、架物の下に位置するのが織機。ジャカード機は架物の上に組み込まれている。

「3つの装置が連動することではじめてジャカード生地を織ることができますが、旧来型の織機を使う場合、その動きの肝となるのが紋紙です」。紋紙とは、穴の空いた厚紙のこと。別名パンチングカードと呼ばれ、穴の1つ1つに織物のデータが記憶されているといいます。

昔ながらのジャカード機。織物のデータを記憶した紋紙が設置されている。
昔ながらのジャカード機。織物のデータを記憶した紋紙が設置されている。

たとえば、幅160cmのジャカード織生地に使う経(たて)糸はおよそ1万本。緯(よこ)糸はデザインによって異なり、1~2種類のときもあれば10種類以上を使う場合も。「これら1本1本の糸を個別にコントロールできるのがジャカード織の特徴で、模様や絵柄を生地に直接織り込んでいくため、自然な立体感や手触り感のある風合い、ほかの生地にはない面白みが生まれるんです」

花柄模様が描き出されていく。
花柄模様が描き出されていく。

しかも、使う素材は多種多様。綿や麻、ナイロン、キュプラ、ポリエステル……「1つのテキスタイルに複数の素材をかけ合わせることもできますし、糸の太さや織りの密度、織り方の種類を変えるなどして、生地の表情を多様に表現することもできる。その可能性はいわば、無限大です」

幾多に絡み合う職人技が織物に命を吹き込む

さらにジャカード織物の魅力を支えているのは「たくさんの職人さんによる多彩な技術です」とはJacquard Worksディレクターの後藤良子さんです。

Jacquard Worksディレクターの後藤良子さん。他県出身ながら、桐生の奥深き繊維文化に魅せられ、同ブランドを立ち上げることになったとか。
Jacquard Worksディレクターの後藤良子さん。他県出身ながら、桐生の奥深き繊維文化に魅せられ、同ブランドを立ち上げることになったとか。

どんな生地をつくりたいのか、生地の全体像をプランニングすることにはじまり、組織(織り方)の設計、紋紙やデータの作成、糸の準備、染色、整経、製織、加工、整理、仕上げなど、およそ10の工程を経てはじめてジャカード織物はできあがります。そして「各工程はそれぞれに専門の知識や技をもつ職人がいて、それぞれの経験やノウハウがあってこそ1枚の生地が成り立つ」(後藤さん)とのこと。

たとえば「整理」とは、織り上がった生地に熱や圧力をかけるなどして、織りたての生地を整えたり、生地のもつ個性を最大限引き立てたりしてくれる工程。「生地をフラットにしたいのか、ポコポコとした凹凸を生かしたいのか。こちらが求めるかたちへと整えてくれるんです」(須永さん)

熱処理をかけて生地を整える整理屋の建部浩幸さん(琴平整理にて)
熱処理をかけて生地を整える整理屋の建部浩幸さん(琴平整理にて)
ポコポコとした表情の生地は、この部分がふっくらとするように「整理」してくれる。
ポコポコとした表情の生地は、この部分がふっくらとするように「整理」してくれる。

またSUSAIが得意とするカットジャカードは「加工」の技術があってこそできるもの。「織り上がったばかりの生地は緯糸がつながった状態ですが、模様を浮き上がらせるように余計な糸をカットしてくれるんです」(後藤さん)

加工を施す前は、緯糸がつながった状態。
加工を施す前は、緯糸がつながった状態。
緯糸をカット加工すると(写真上の花柄)模様が浮き上がって、立体感のある生地になる。
緯糸をカット加工すると(写真上の花柄)模様が浮き上がって、立体感のある生地になる。

いわばジャカード織物は多様な技術の結晶。いくつもの工程それぞれに多くの技があり、無限の組み合わせで複雑に絡み合うことで一つの生地ができているのです。
※「Jacquard Worksを支える桐生という産地の秘密」はまた後日改めて紹介します。

独特の雰囲気をもつお洒落な小物

そんなジャカード織物の魅力を手軽に楽しめるのがJacquard Worksの製品です。

カットジャカードの生地を使ったバッグ。Jacquard Works TWINS Bagの第一作目。
カットジャカードの生地を使ったバッグ。Jacquard Works TWINS Bagの第一作目。

「これまでアパレル向けの生地を数多く手がけてきたこともあり、その提案過程で製作したアーカイブ生地が社内にはたくさんあるんです。そこから新たな生地を作る発想を得たり、まだ世に出していない個性的な布をピックアップして、少しずつアレンジを加えたり、生地同士の組み合わせを考えながら、ジャカード織物の風合いを思う存分楽しめるものを作っています」と後藤さん。

独創的で目を惹くバッグがズラリと並ぶ。
独創的で目を惹くバッグがズラリと並ぶ。
コロンとした形のポーチ。オレンジ色の糸玉がついた通称いくら(一番上)も人気。
コロンとした形のポーチ。オレンジ色の糸玉がついた通称“いくら”(一番上)も人気。

モシャモシャとした生地を使った格好いいバッグから、花柄模様が浮かぶカットジャカードの繊細なポーチまで。見ているだけで楽しくなるような雰囲気をたたえたJacquard Works製品を前にしたらきっと、心躍らずにはいられない。

工房の一角をリノベーションしたアトリエショップにて。
工房の一角をリノベーションしたアトリエショップにて。
作り手情報

SUSAI 須裁株式会社 所在地:群馬県桐生市
創業:明治39年(1906年)
公式HP:
https://susai.jp
公式HP(jacquardworks):
https://shop.jacquard-works.jp/

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