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kiten.kyotoキテンキョウト京の技がつまった
現代の仕事道具ブランド

町衆文化が息づく京都で昭和25年に創業以来、旗、幕、暖簾、法被・半纏、幟など完全オーダーメイドの製品づくりを続ける加藤健旗店によるブランド。伝統的な「引き染め」の技法で染めた深い色味、旗や幕に用いられた生地の耐久性、さらに法被や暖簾の中に受け継がれるデザイン性や機能性を活かした日常の仕事道具を提案しています。

STORY

京都の職人技から生まれる、
現代のかっこいい「仕事道具」

コンチキチンの音色に華やぐ夏の祇園祭。大迫力のやりまわしに目を奪われる秋のだんじり。町衆が支えてきた土地土地の祭礼行事を、きらびやかに彩るのが旗やのぼり、法被や半纏です。加藤健旗店は、そんな町衆文化が根付く京都で70余年にわたり、旗や暖簾(のれん)、幕などを製作してきました。創業以来初となる自社ブランド「kiten.kyoto(キテンキョウト)」では、ワークエプロンや割烹着を展開。そこには長年京都でものづくりを続けてきた加藤健旗店だからこそ提案できる機能性やデザインが詰まっています。

笑顔で出迎えてくれる、2代目当主、加藤隆司さん。お店の商談スペースに飾られている旗や暖簾も手描きの京友禅など1点ものばかり。
笑顔で出迎えてくれる、2代目当主、加藤隆司さん。お店の商談スペースに飾られている旗や暖簾も手描きの京友禅など1点ものばかり。

祭りやお店の「顔」をつくる、加藤健旗店のものづくり。

京都御苑の南を東西に走る丸太町通沿い。北は北野天満宮へ通じる天神川近くに、加藤健旗店はあります。お祭りの衣装からお店の暖簾まで、舞い込む依頼は全てオーダーメイド。旗や法被づくりは、糸の手配から染め、織り、刺繍、縫製など細かく分業化されています。加藤健旗店の役割は、お客さんの要望を聞いて各工程をどんな素材、加工方法でつくるかを設計し、最適な作り手をコーディネートする、いわば全体のプロデューサー。染めや刺繍、織りは長年ものづくりを共にする京都市内の工房に依頼し、縫製や仕上げ部分は自社で担っています。

依頼主からは、「とにかくほかの町に負けないような、かっこいいものに」という要望が多いといいます。

旗、幕、暖簾、法被・半纏、幟。手掛ける品物はいずれも、掲げ、纏う人の「らしさ」を表すものであり、お店や町、企業の「顔」となるもの。依頼主の相談は常に、真剣そのものです町ごとに山車や神輿を出すお祭りでは、町の代表の方が直々に、旗や法被を依頼しにやってきます。強い熱意や誇りを持ち、一切妥協しないものづくりを望むお客さんを相手に、「常にイメージ以上を実現する」のが加藤健旗店の仕事です。

例えばだんじり祭りで使われる旗の形は、基本的にどの町も共通です。そこで各町は細部で「らしさ」を競うのだとか。糸から特注したり、町紋の織り方を工夫したりするため、込み入った相談では、デザイン・仕様決めに1年以上、ときには2年前から相談に来られるものも。

どうすれば相手の望むイメージを叶えながら、旗や衣装として美しいものに仕上がるか。無限の可能性の中から、代々培ってきたプロの目と技術で最善の道を探り、提案していきます。

その中で大事にしているのが「現場」に足を運ぶこと。暖簾の依頼であれば、実際のお店を見に行き、間口のサイズを自分で測る。そのインプットを踏まえて、各協力工房に何度も足を運び、微細な仕上げイメージの共有や段取りの相談をする。完成すればできるだけ運送便を使わず、自らお客さんのもとに届けに行き、反応を直に感じる。だんじりの旗を届けに行くときには、町の方々が集まってきて、仕上がりを見てくれるのだそうです。そんなふうに、お客さんの「こうしたい」と作り手の「これができる」の間に常に立ち続ける加藤健旗店を介して、京都の街に息づくさまざまな職人技が、世界にひとつの旗や暖簾、法被や半纏に結実していきます。

幟の竿を通す部分を縫い付けているところ。分厚い生地を太い針で縫うのは繊細かつ力のいる作業。
幟の竿を通す部分を縫い付けているところ。分厚い生地を太い針で縫うのは繊細かつ力のいる作業。
細かなオーダーに応えるため、糸だけでも少しずつ色味の異なるものを用意している。
細かなオーダーに応えるため、糸だけでも少しずつ色味の異なるものを用意している。
刺繍一つとっても様々な仕上げ方がある。左は金銀のグラデーションに縁取りをしたもの、右は中に綿を入れて厚みを出したもの。
刺繍一つとっても様々な仕上げ方がある。左は金銀のグラデーションに縁取りをしたもの、右は中に綿を入れて厚みを出したもの。
フリンジも全て手作業で作られたもの。糸作りから編み方まで一つひとつにこだわりがある。
フリンジも全て手作業で作られたもの。糸作りから編み方まで一つひとつにこだわりがある。
こだわりの1点ものは保管にも気を遣う。仕上がったものは、折り目がつかないよう座布団を挟み、直接届けに行く。だんじりの旗を納品する際には、町の方々が集まる中でお披露目するという。
こだわりの1点ものは保管にも気を遣う。仕上がったものは、折り目がつかないよう座布団を挟み、直接届けに行く。だんじりの旗を納品する際には、町の方々が集まる中でお披露目するという。

毎日の家仕事に寄り添うブランド、「kiten.kyoto」

この作り手と使い手、両者の「傍らに立つ」加藤健旗店の目と耳、そして京都のものづくりが遺憾なく発揮されているのが、3代目の加藤剛史さんが2023年に立ち上げたオリジナルブランド、「kiten.kyoto(キテンキョウト)」です。

「私自身、お客さんが町紋や社名を染め抜いた法被や半纏を身にまとう姿を、かっこいいと思ってきました。私達のものづくりは、言い換えればそんな誰かの真剣な仕事に寄り添うことだと気づいたんです」

kiten.kyotoを立ち上げた加藤剛史さん。着用しているのはエプロンタイプの「MAKU.」。裾のスリットは暖簾、横の絞りは幕をイメージした。
kiten.kyotoを立ち上げた加藤剛史さん。着用しているのはエプロンタイプの「MAKU.」。裾のスリットは暖簾、横の絞りは幕をイメージした。

「仕事」の現場は、お祭りや商い、ものづくりの世界に限らず、日常の家事の中にもあります。たとえば料理、洗濯、掃除や庭仕事。日々の庭仕事に立つとき、ハレの日の法被や半纏のように、身につけた瞬間から気持ちがぐっと上がるような、暮らしの仕事道具が自分たちなら作れるのではないか。そんな思いから誕生したのが、「kiten.kyoto」の割烹着やワークエプロンです。

見せる機能性、見えないところの遊び心

数年単位での使用に耐える幕の生地や、汚れや摩擦に強い暖簾の生地は、暮らしの仕事着にぴったり。暖簾を思わせるスリットや幕の「絞り」を活かしたデザインは、機能的なだけでなく遊び心もたっぷりです。

表裏ともに深みのある色が特徴的なkitenの商品。あえて刷毛の跡を魅せる「かすり」は「引き染め」ならでは。
表裏ともに深みのある色が特徴的なkitenの商品。あえて刷毛の跡を魅せる「かすり」は「引き染め」ならでは。

「色は全て、普段の旗づくりでも使うような日本の伝統色から選びました。私達がつくってきた旗や法被、暖簾は、言い換えれば日本文化そのものです。歴史の中で磨き抜かれてきた機能性やデザインを日常の中に届けて、より多くの人の毎日を『イメージ以上』にするものづくりを続けていきたいと思っています」

実は『MAKU.』と『HANNOREN』は裏側にだけ、あえて刷毛跡を見せる「かすり」が施されています。これは江戸の花形職業、火消がまとう半纏にも用いられた「裏勝り(うらまさり)」の考え方にインスピレーションを受けたもの。火消半纏は表側はシンプルながら裏側に龍や仏様などが描かれていて、火消の任務が無事に終わると、それを裏返して帰路についたのだそうです。見どころをあえて裏側に入れる、日本ならではの美意識です。

染めているのは川橋染工場。京都で反物を染めることができる数少ない工房。柿渋で染めた、現代では貴重な暖簾を掲げている。
染めているのは川橋染工場。京都で反物を染めることができる数少ない工房。柿渋で染めた、現代では貴重な暖簾を掲げている。
引き染めで染めたkiten.kyotoの生地。この後洗い、蒸して色を定着させる中で色が変わるため、染料の配合も職人の経験と勘が必要。
引き染めで染めたkiten.kyotoの生地。この後洗い、蒸して色を定着させる中で色が変わるため、染料の配合も職人の経験と勘が必要。
刷毛で素早く均一に染料を広げ染めるのはもちろん、白い部分に染料が飛ばないようにするのも熟練の技。
刷毛で素早く均一に染料を広げ染めるのはもちろん、白い部分に染料が飛ばないようにするのも熟練の技。

見せる機能性を徹底しながら、見えないところにひっそりと遊び心や伝統を忍ばせる。身に着けるほどに加藤健旗店の仕事の「粋」を感じさせる、「kiten.kyoto」のものづくりです。

「kiten.kyoto」のものづくり
作り手情報

株式会社加藤健旗店所 所在地:京都府京都市
創業:昭和25年(1950年)
公式HP:
https://www.katouken.jp/
公式HP(kiten.kyoto):
https://kiten.kyoto/

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